失敗は人を責めず、原因究明と再発防止をする。



仕事をしていれば、誰しも失敗する事がありますよね。

失敗の原因を人に依存させると、組織が暗くなり、おかしくなります。

例えば、「あのプロジェクトは、あの人のお陰で失敗した。」とか、よく会社でささやかれる類いです。

これを人の責任で処遇したりすると、その会社では失敗しない従来の保守的な仕事しかせず、合理化も進まなかったりします。なので、現状に適応できない会社は潰れてしまいます

では、どうしたらいいのでしょうか。

それは、失敗した原因を人に求めず、原因究明をおこなって、再発を防止します。例えば、製造現場ではすでに取り入れられていて、Aさんが機械操作に失敗したのを、Aさんの責任にするとそれで終わります。

それを人の責任にする事なく、その機械の操作マニュアルが分かりづらかったのかなど原因調査をしていきます。そうすると、そもそも操作マニュアルの教育訓練がされていないことが真の原因だったりするのです。

再発防止として、操作マニュアルを分かりやすい写真入りの解説にしたり、マニュアルの教育体制の見直しをするのです。

こうすれば、再発を防ぐことができ、生産性を高めることができます。

同じ失敗が繰り返されるのは、そのプロセスに原因が沢山あったり、真の原因を究明できていなかったりするためです。

丹念に原因を1ずつ潰していきます。これをオフィスの仕事にも適応します。ある会社では製造現場だけでなく、オフィスにもこの手法を取り入れています。

そこのマネージャーは、そもそも自分が失敗した話なんてしたがらないので長続きしないと思い、「仕事提案会」というネーミングで発足させ、提案会ルールは「批判しない」の一つだけだそうです。

この日は、仕事で使用するエクセルのテンプレートを改善する話合いが行われていました。マウスを使う量を少なくし、カーソルの動線距離を短くするというような話がされたそうです。

この会のおかげで、チームの生産性が上がっているそうです。

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一方、失敗を人の責任にするとどうなるか? そんな事例を一つご紹介したいと思います。その製造会社さんは失敗が非常に少ない良い会社でした。

他社と比べて1/10の頻度です。社長は誇らしく言います。「失敗したら罰金だからね。みんな仕事に対する気合が違うよ。」

 

気合で何とかなるなら、失敗はしません

 

社長からしてそんな会社でしたので、実情は、社員は失敗すると報告することなしに、内密に処理していました悪い報告が上がっていません

だから、失敗が少なかったのです。でも、出来高の製品に対して材料費が多く使われていたり、失敗を上司や部下の責任にするなど組織が荒れていました。

一番いけなかったのが再発が防止できていませんでした。隠しようのない失敗だけが報告されます。また、幹部が率先して製造記録や試験記録の改ざんを行っており、法令も順守されていませんでした。

ある時、こんな状況を内部告発する文書が監督官庁に届きました。

監督官庁から監査が入り、改ざんの証拠は見つけられませんでしたが、口頭で注意されたそうです。「法令を遵守しない企業は潰れてもいい」と言われたそうです。

社会的な制裁を受ける前に何とかしないといけません。このままだと会社が潰れかねない悪い状況になっています。

 

社会的に信用のある会社にするには、失敗は人に責を負わすのではなく、原因究明を行い、再発を防止する

このシステムを持つことが鉄則になります。いまもどこかの会社で偽造や改ざんが行われています。そんな会社の製品は買いませんよね。

買う側のこの当たり前が通用しない会社は潰れてしまいます。

 

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