リーダーは、決断内容とその決断プロセスに責任を持つ。役員研修の一場面。



リーダーは、物事を決めて、リスクを取って前に進まないといけないのですが、その責任は決断内容とそのプロセスまでに及びます。

どういうことかと言うと、決断するプロセスで、リーダーは反対意見や代替案を検討する必要があります。

それが稚拙であれば、「リスクをとる」決断ではなく、「無謀」な決断になります。

そのために取締役会では社外取締役を入れて、違った観点から意見を聞くシステムを入れている会社もあります。

多様性を重んじる会社では、社外取締役の方が多かったりします。

そこまでして、決定プロセスを大切にしています。

社外取締役からは、社内でやるメリットデメリットの比較からは、絶対出てこない意見が出てきます。

経営陣は、耳の痛い意見をわざわざ聞かなくてはなりません。

また、リスクの許容範囲が狭くなったりします。そんな時、経営者としてどうするのか?

これは、役員研修でやる内容です。

議長である社長はどのように取締役会を運営したらいいのか?研修に出ていたある役員に尋ねます。

役員:「冷静に対応します。

ここから他の役員に社外取締役をやってもらい、その役員に擬似の社長役を体験してもらいます。

私も厄介な社外取締役を演じ、バーチャルな取締役会を始めます。

議題は巨額の投資案件の設定です。私は、取締役会の最初から反対意見を述べます。

擬似の社長は冷静に対応しようとしていますが、真っ向から反対されたので、顔が引きつっています。

その役員は、感情的にならずに、設定で用意された事実を元に客観的に説明することができました。

最後には議長権限で、各取締役の意見を参考にその議題の結論を出しました。議長として申し分のない振る舞いでした。このようにして、取締役会の運営方法を体験します。

このようにして決断プロセスをしっかりすると、リスクを取ることができます。