悪い情報が上がる仕組みを作る。報告すれば、責任は上司に移る。



多くの会社で、悪い情報ほど早く上に上げろと言われますが、報告すればその報告者が状況の曖昧さや未確定さを追求される事が多く、ほとんど悪者扱いになったりする事があります。

例えば「悪い情報は原因と対応策をセットにしてから報告しなさい。」なんか言うと、問題の連絡が確実に遅くなります。

ですので、上司の言葉として正しい第一声は

「悪い情報を報告してくれてありがとう」

になります。

こうすれば、現状把握がすぐにできます。犯人探し(?)は二の次でいいのです。

目的はそこではなく、状況の悪化を最小限にする事です。

上司の判断と指示が早いと、ほとんどの案件は大きな問題になりません。

ポイントは、報告を受けたら責任は上司に移る事にします。

そうすると人によっては、起きた事象の軽重に関わらず、細微にわたり報告してくれるようになります。

その時も面倒くさがらずに対応し、「それくらいの案件であれば、次からは週報や月報で報告する事で構いません」と言うと報告レベルの認識が共通化されてきて、報告の頻度が下がります。

別の言い方をすれば、それくらいしないと悪い情報は上がってきません。

報告された問題は、事実確認が適切でないとか、状況認識が甘いなどのインプット系の問題なのか、対応不足、対応が遅いなどのアウトプット系の問題なのか、またはその両方なのかを見極める必要があります。

それぞれで対応が変わってきます。

更に、報告の機会を定期的に作ることも重要です。

1対1で話す機会を作るのです

「今、何が課題ですか?」、「何か問題がありますか?」とか尋ねます。

懸念事項がポツリ出てきます。仕事の事だけでなくプライベートの話になることもあるでしょう。

その時は問題の解決は難しいかもしれませんが、親身に聞くことは出来ます。

聞くことで「解決の糸口」を当事者が認識できます。

相手のレベルによっては単にスキルが不足していたり、状況が見えていなかったりしますので、その時は適切に対応します。

悪い情報は信頼関係が出来ていないと上がりません。

門前払いや批判などに終始している上司や忙しい事を理由にいつも後回しにされたら、情報は上がってこないのは自明でしょう。

それは日頃からの信頼関係の構築が不可欠なのです。


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