選択肢を増やす時、減らす時。
今日は選択肢を増やさないといけない時と減らさないといけない時を考えてみます。
結論からいうと、物事を想定する時は選択肢を増やして、決める際には選択肢を減らすことになります。
①選択肢を増やす時
ゼロベースで物事を考える時。これは新規事業の取り組みなんかで、これまでのしがらみを無しにして、メンバーのみんなでアイデアを出し合うブレーンストーミングをして考える時などです。
この時の通常ルールは、
(1)他人の意見を批判しない。
(2)質より量を出す。
になります。出た意見は付箋紙に書いて、見える化します。
さらに、予算、時間、人、スペースなどの制限をなくしてみます。これが面白い。全部制限なくやってしまうと、とりとめがなくなってしまいますので、まずは、予算を無尽蔵にします。
突拍子もない意見が出ますが、売上げより予算の方が高くて、魅力的には見えないアイデアが多くなります。
次に、時間の制限をなくしてみます。「10秒で出来る。・・・」「1日で出来る。・・・」「1年で出来る。・・・」とやると面白くなります。
例えば、「10秒で出来る。スマホ充電」とか出来たら売れますよね。技術的な進化だと身近に感じます。
さらに、人の制限を無くしてみます。例えば、「人のいらない工場」、「人のいらない倉庫」なんか既にありますよね。
「人のいらない宅配便」なんか現在では想像できませんが、「人のいらない倉庫」から「人のいらないトラック」で荷物がやってきて、マンションの集荷ボックスに投函される日が来るかもしれません。
しかし、あまりやり過ぎるとSFになってしまって、現実的ではなくなります。
こんな感じでいろんな制限を積極的に外していき、選択肢を増やします。
②選択肢を減らす時
選択肢が、20万候補あっても、全て実行できません。何らかの方法で選択肢を減らす必要があります。お金の制限が最も、てっとり早いですね。
あと、時間で区切るのも有効です。こうして選択肢を減らします。減らすのは、そんなに難しくありません。何らかの制限で選択していきます。
③選択肢の応用編
選択肢を最後の一つにするということは、ビジネスで言い換えるとお客さまに買っていただくとか、買わないとか何らかの決断になります。なので、相手に買わないという決断に持っていきたくありません。
ですので、買わないという選択肢を相手から取り去るのです。例えば、ある商品の店で「1つにしますか、2つですか?」と店員に声かけられたとします。
ふらっと寄ったお客さんは買う目的でなくても、こう言われれば店員から買わない選択肢が与えられていませんので、「じゃあ、1つで」となる確率が高くなります。
昔、アメリカの鎮痛剤のCMで、水を入れたコップに1錠入れる映像がありました。
売り上げを伸ばすためにこれを2錠入れる映像にすると、みんな一度に2錠使うようになり、売り上げも2倍となったそうです。1錠で服用するという選択肢をCMで無くしたのでした。
また、八百屋、八幡、八百八橋など日本では沢山の数字を印象づけるに「八」という数字を昔から使っています。これは感覚的にこれ以上把握できない数字になることを示しています。
なので、選択肢は7つ以下にするとお客さんは選びやすくなります。
まとめ
選択肢を増やす時は、ゼロベースのブレーンストーミングをやる。この時、積極的に制限を外してみる。
選択肢を減らす場合は、現実的な制約で絞る。
また、お客さんには、買わないという選択肢を与えない。