もくろみが外れて最悪の事態になる。
今日は新人研修で話している3つのエピソードを紹介して、予想外の展開で、社会人として最悪の事態にならないように気をつけましょうとお伝えします。
①保険外交員に契約をすることを条件に肉体関係を求める。
②飲酒して自転車に乗って、酒気帯び運転として違反キップを切られる。
③出張費を架空請求する。
①保険外交員に契約をすることを条件に肉体関係を求める。
①ですが、ある新人くんは、社会人になったから生命保険に入ろうと考えてた矢先、先輩の紹介で若い女性の保険外交員が相談に乗ってくれることになりました。
その女性は可愛くて相談を重ねるうちに契約をする段階で、新人くんは先輩から入れ知恵をされました。
先輩:「契約する際に、あの子にHさせてもらえればいいじゃん。そう思わね?」
新人:「えっ。させてもらえるのですか?」
先輩:「知らねけどよぉ。」
先輩の言葉を真に受けた新人くんは、その保険外交員に保険契約を前提に肉体関係を求めました。
断られた新人くんは、それでも、ある力関係を使って交際を望んだのでした。
その保険会社は、自分の会社の系列子会社で、そういう会社の力関係を持ち出して脅迫に近い言葉を発したそうです。
それでも新人くんは断られてしまいます。
新人くんは、保険契約を締結しませんでした。
ある時、課長に呼び出された新人くんは、弁護士同伴のもと、これまでの保険の契約の経緯について尋ねられました。
その若い女性の保険外交員が例の一件でトラウマになり、会社を休んでいるそうです。
「簡単にHをさせてくれる」というのは、先輩の嘘でした。真に受けた新人くんはとんでもないことをやってしまいました。
先方の保険会社も看過できないとして、調査依頼が来ています。
経緯では、先輩の話を引き合いに出し、自分も簡単にできると考えたと弁明したそうです。
課長からは、社会人として卑怯であるとたしなめられました。
別途、先輩への聞き取り調査が行われたようです。
後日、弁護士さんだけと話をした新人くんは、顔が青ざめています。
厳重注意程度で済むと思っていた新人くんでしたが、厳重注意は先輩だけで、自分の脅迫行為に近い行動は解雇に相当するそうと言われました。
先方は、会社の力関係で相手を何とかしようとする姿勢を問題とし、相当の処遇を求めていました。
先輩の入れ知恵もあったことから、新人くんは懲戒解雇は免れましたが、自己都合退職となりました。
安易な考えが、相手に苦痛を与え、自らもその責任をとることになりました。
学生時代とは異なり、自重が求められました。
②飲酒して自転車に乗って、酒気帯び運転として違反キップを切られる。
車の飲酒運転はしませんが、自転車だとやっていませんか? 駅から家が遠い人だと自転車は便利ですよね。
「飲み会だけで五千円近く払うのに、駅からタクシーなんて嫌だよ。そもそもホロ酔いだから。。。」
そんな声が聞こえてきそうです。
自分では大丈夫だと思っていても、予想外のことが起きます。
飲み会の帰りいつものように、Jさんは自転車に乗っていると自動車が接触して自転車ごと転倒してしまいます。怪我をしたJさんは相手方に示談を申し込んだのですが、すでに警察に連絡したとのことで、警察官に事情を聞かれます。
その際にJさんが飲酒していることが判明し、警察官に違反キップを切られてしまいます。
先方の保険会社からは支払う保険料の減額を通達されるし、散々な目に合いました。
せめてもの救いは、会社に内密にできたことでした。
会社には足の骨が折れたことを自宅の階段からこけたことにしています。
松葉杖をつきながら、ホッとしています。
③出張費を架空請求する。
Tさんは出張費を架空請求して会社を懲戒解雇されました。退職金も出ませんでした。
最初は間違って出張の交通費を過剰に請求してしまい、経理のチェックが漏れたことから余分にお金が振り込まれました。
次も、出張先からの帰宅時間を偽り、日当を余分に詐取します。まだ、出張に行っているうちは良かったのですが、詐取する手口も巧妙になり始めました。
タクシー代の領収書を偽造するところから、たがが外れて暴走し始めます。
それは、出張に出かけていないのに、架空の請求を行うようになりました。
不自然な時間帯のタクシー移動などがあり、課長が注意しますが、Tさんは聞き入れません。
それで、内部監査が動き始めます。
領収書の偽造は先方に問い合せることで簡単に見破れます。内部監査は丁寧に証拠を集めます。
ある日、Tさんは別室に呼ばれました。
内部監査長から、Tさんが提出した偽造した全ての出張旅費精算書が示されたそうです。
Tさんはあっさり認めて、全額支払うことを約束しました。退職金から差し押える趣旨の文書に押印しました。
次の日からTさんは会社に来なくなり、社内には名を伏せた営業部員の懲戒解雇の知らせが出ています。
使ったお金はそれほど多くはなかったのですが、詐取の行為は許されませんので懲戒解雇で退職金も出ません。
当たり前ですが、ちょっとしたことと本人が思っていても、看過できない状況があります。
新人や社会人の経験が浅いうちに、一度でも許容されない過ちは起こさないことが大切になります。