積極性は七難を隠す。
今日は、新人研修や主任研修でお話している積極性について、会社の業務で大変重要であることをお伝えしたいと思います。
昔から「色白は七難隠す」といわれますが、私の研修ではこれを引用して、積極性は七難を隠すとお伝えしています。
会社で積極性があると、どんなことを隠せるかを考えたいと思います。
①一難: 能力の未熟さ。
②二難: 経験の未熟さ。
③三難: 人間的な魅力の低さ。
④四難: 失敗の咎め。
⑤五難: チャンスを得られない。
⑥六難: 支援の少なさ。
⑦七難: 昇進できない。
①一難: 能力の未熟さ。
①ですが、これは分かりやすいと思います。
能力が未熟であったとしても、積極性のある新人や若手に仕事を任せても問題無いと思います。
少々能力が低いのなんて、やる気さえあればすぐに何とかなります。
新人や若手は勢いがありますので、あっと言う間にスキルレベルだけは、課長を抜いたりします。
それぐらい「やる気」という積極性があれば、短期間に能力開発はできます。
なので、今の能力が低くても積極性があれば、クリアできます。
②二難: 経験の未熟さ。
②では、新人や若手で業務経験が熟練の域に達した人はいません。
当たり前ですが。。
なので、経験が無くても物怖じせずに「突破する」積極性をもつ若手や新人にこそ、いろんな業務を経験をしてほしいと周りの人は思っています。
つまり、新人や若手に経験は求めていないのです。
経験がないからやらないのではなく、やって色々経験しようとする積極性を新人や若手に求めています。
③三難: 人間的な魅力の低さ。
③では、容姿の良し悪しを言っているのではありません。
念のため。
経験や胆力を重要視する人達から見れば、新人や若手の人間的な魅力的は薄っぺらく感じるでしょう。
今どきの髪型や眉毛をカットしていたりすると余計に軽薄に感じてしまいます。
しかし、そんな彼ら彼女らも積極性がある行動や業務をしていると、どう感じるでしょうか?
「外見によらずなかなかやるわい」
となるのではないでしょうか。
なので、人間的な魅力の低さも、積極性によってカバーされます。
④四難: 失敗の咎め。
④では、積極的に率先してとった行動で、たとえ失敗したとしても咎められません。
昨今では、率先的に手を挙げない若手や新人が増えています。
そちらの方がよほどの問題と考えます。
軽率な失敗は許されませんが、自ら手を挙げて、ベストを尽くした上での失敗は、新人や若手であれば許容されます。
逆に、やらされ仕事で、する人に積極性がない上に失敗したとなれば、それは許容されないのではないでしょうか。
⑤五難: チャンスを得られない。
いつも一番に手を挙げる新人は、チャンスを得る可能性が低いでしょうか。
そんなことはありませんよね。
なので、積極性はチャンスを得る最強の態度と考えて良いでしょう。
⑥六難: 支援の少なさ
ある部門横断プロジェクトのリーダーとなった若手は、プロジェクトへの各部門からの支援が少ないことに危機感を抱き、積極的に各部門長のところにやってきては、何かにつけてはそのプロジェクトへの人的支援を増やすようにお願いしていました。
ある部門長は言います。
「あの若手って、あそこまで積極的だったか。『ダメだ』っていっても引き下がらんぞ。何としても、このプロジェクトを成功させないといけないと私を説得するんだよ。参ったぜ。根負けしたよ。」
そんな頑張っている姿をプロジェクトメンバーは知っていました。
メンバーは彼を助けようとと一丸となります。
徐々にですが、プロジェクトメンバーが増え始めてきました。
自分達が諦めなければ何とかなるということに気づきました。
そうやって多くの人がこのプロジェクトに巻き込まれたそうです。
彼の「率先力」という積極性がプロジェクトを回しています。
そんな積極性が支援を生み出します。
⑦七難: 昇進できない。
主任や係長の昇進試験では、その人が発揮できている積極性を第一に問います。
それができていないとそれらの役職の必要条件を満たしていません。
与えられた仕事を卒なく淡々とこなすだけではいけません。
新しいことにチャレンジして会社で儲かる新ジャンルを作るような人が昇進しやすいのです。
というのも、新しく作られた部署のポストはガラガラですから。
まとめ
「積極性は七難を隠す」としてお伝えしましたが、積極性は多くのことで必要条件になります。
積極性が無くても仕事はできるのですが、「若手なのに覇気がない」とかネガティブな評価となってしまいます。
能力があっても、積極性のない人をどう思いますか。そんな人を組織の長にできるでしょうか。
答えは歴然としています。
新人や若手に第1に必要なのは「積極性」です。
能力とか経験とかはその後から付いてきます。