失敗しない相談の受け方。



あの課長に相談しても、話を聞いてくれなくて、困っています。

こんな事を部下から言われたくないですよね。そう言われないために、失敗しない相談の受け方を今日は考えたいと思います。

なお、相談でも若手社員によくあるのですが、相談内容が単なる力量不足に起因するのであれば、具体的なティーチングに切り替えます。

それ以外の相談であれば、以下のことを実践すれば、これまでの私の経験から失敗は少なくなります。

①自分の時間がどれくらいあるか伝える。

②自然体で聞く。聴く。聴き切る。

③相手を理解する。認める。共感する。

④求められるまで、アドバイスしない。

 

①自分の時間がどれくらいあるか伝える。

あと15分で、会社をでないといけない時に相談に来られても、5分ぐらいしか相談に割けませんよね?そんな時は、それを正直に相談者に伝えないといけません。

こんな時、こちらの対応も邪険になりがちです。しかし、それをしてはいけません。部下からの相談を受けるのが、上司の仕事です。

今からだと時間が5分しか取れません。明日であれば、11時から12時まで時間が取れますが、どちらがいいですか?

これだと、急ぐ場合はその場で相談になりますし、明日にすることも相談者が選択できます。ポイントは、相談者が選択できる点にあります。こちらの都合もありますし、現実解はこんな感じになります。

ある会社の部長は、夕方5時からパソコンを閉じて、相談を受ける時間にしている人もいます。

そこまでしなくても、自分のスケジュールを公開して、空き時間に予約を入れてもらうやり方もあります。

 

②自然体で聞く。聴く。聴き切る。

相談者の話を聞きます。コーチング手法の「大きくうなずく」ことをやっちゃうと大袈裟になり、馬鹿にされたような感じにも受け取られますので、自然体で聞きます。

とにかく聴きます。

相談者の気持ちがしゃべりで高まってきたら、こちらのうなずきも自然と大きくなります。

「それでどうしたの?」とか、合いの手質問をして、相手の話を聴き切ります。これで半分くらいの相談者は満足している状態になっています。

 

③理解する。認める。共感する。

ですが、②の話を聴く時に同時にしていることが多いのですが、こちらが相談されるのに慣れていない時は、聴くことに徹します。

なので、聞いた後で話しの確認や、相手を認めたり、共感しても構いません。最後のこちらの反応として示します。

 

④求められるまで、アドバイスしない。

相手がアドバイスを受け入れる状態にならないとアドバイスしても効果がありません。相談された方は、岡目八目ですぐに解決策が見つかったりするのですが、相手が求めるまでアドバイスはしません。

 

③までの段階で、こちらからの質問などで、相談相手は自分の中に答えを出しています。

もっと言えば、相談する前から答えを持っていて、相談で確認したいだけかもしれません。

中には話して共感してもらうだけでもいい人もいたりします。解決策は必要としない相談もあるのです。

重要なのは、上司が自分のために時間を割いてくれることにあり、部下の自己肯定感を満たす必要があります。それが、相談を受けた時に失敗しないための本質になります。