Pure challenger : 良いリーダーは慢心しない。
今日は、良いリーダーは慢心しないということをお伝えしたいと思います。
多くの成功者の傍でエグゼクティブ コンサルタントさせてもらいましたが、会社を傾かせたり、身を崩すのはほとんどがリーダー自らの慢心です。
コンサルタントの進言を受け入れる時は、冷静に他者からフィードバックを受け入れる素地があるのですが、成功も連続してくると他者からの進言も聞き入れなくなります。
ですが、慢心しないための3つの心得がありますので、ご紹介したいと思います。
①新しいことにチャレンジする。
②旅に出る。
③諌言してもらうシステムを作る。
①新しいことにチャレンジする。
コンサルタントをさせていただいているA社長は、成長し続けるリーダーです。
彼の座右の銘は「Pure Challenger」だそうです。
「純粋な挑戦者」とは響きが良いのですが、彼は未知の事業に進出するのです。
初めは右も左も分からないのですが、一から勉強しています。
そんな時が楽しいとのことで、しばらくするとその道のプロをも凌駕する知識量を得ているのです。
次に、その社長はどうするのかというと、その事業で他社を買収するのです。
買収される会社は成長が頭打ちなのですが、自らの会社の強みと掛け合わせて、再生・成長させるのです。
その手腕は鮮やかで、本業の会社も成長するし、買収された会社も成長できています。
②旅に出る。
これまで接していない情報が否応なく入ってきます。
日本の地方でも良いですし、外国なら刺激を受けることも多いかと思います。
ポイントはツアーに参加しないこと。
ツアーに参加すると自らの頭をほとんど働かせていません。
なので、自ら考えて行動します。
それはお決まりのコースでもよいのですが、自ら考えることが必要になります。
国内では、なに不自由なく過ごせるのですが、あえてどうしようもないところで、自分の人間力を試してみます。
素の自分の力が試されます。
飛行機の中の何気ないアナウンスが聞き取れなかったり、ホテルの予約がとれていなかったり、いろいろな不自由を味わいます。
恥をかいても部下に見られる訳でもないところがいいのです。
そんな旅では、自分の器の小ささを感じますし、狭い範囲で天狗であった自分を戒めることができます。
③諌言してもらうシステムを作る。
最後は、天狗になった自分に他者からフィードバックをもらうシステムを自ら構築することです。
つまり、会社の人は、社長に面と向かって戒める言葉を吐くことができませんので、自分でそのシステムを作るのです。
例えば、取締役に社外の人を入れて、全く違う意見を取り入れるのです。
社会の半分以上が女性なのに、会社では取締役に一人も女性がいない。
仕入先と販売先がほとんど中国とアメリカなのに、中国人やアメリカ人の取締役がいないなど、理屈で考えてもおかしいと思いませんか?
会社の方向性を決める最高機関なのに、そんなに多様性がなくて良いのでしょうか?
多くの意見の中から選んだものとそうでないものとでは、結果が異なりませんか。
また、会社ではそんな言い方しても誰も文句は言わないでしょうが、会社とは関係ない人は「ムッ」とするに違いない「言い方」をしていませんでしょうか?
社長だけに限らず、部長や課長も部下からフィードバックを受けるシステムを導入すると自分がどう見られているか分かります。
例えば、人事部や総務部が、社員から匿名で部門のフィードバックもらうシステムを構築している会社さんもあります。
他者からの諌言を取り入れていない会社は、不祥事の後でマスコミに報道されて、初めて自分の会社の常識がずれていることに、気が付くことがあります。
社長は「はだかの王様」だったと子供だけでなく、みんなから笑われてしまいます。
なので、自ら諌言を受けるシステムを作って、慢心を戒めます。
まとめ
慢心は、自己を客観視できないところから始まります。
ですので、ゼロから出発したり、普段受けない刺激を受けたり、他者からの真摯な言葉に耳を傾ける必要があります。
リーダーにとって慢心は心地よく諌言はつらいものですが、慢心の結果「はだかの王様」と笑われるよりか、諌言を聞き入れる方が良いと思います。