主任、若手は業務で一点突破させて、会社に定着させる


今日は、主任や若手を会社に定着させる為の方法を考えたいと思います。

それと、辞める原因を取り除く事も考えたいと思います。

というのも、主任や若手の離職率が高くて困っている会社が多く、その原因は下記の3つぐらいに収斂します。

なので、まず、課長や部長が原因を取り除き、環境を整備しましょう。

①仕事のやりがいや面白さを教えてくれる人がいない。

②人間関係が合わない。

③仕事が多すぎる。失敗を許さない。

原因①仕事のやりがいや面白さを教えてくれる人がいない。

仕事のやり方は教えるけど、その面白さを教えられる人は多くありません。

毎日、同じ作業とかルーチンワークが続くと仕事が嫌になるのは、自然ですよね。

あなたは若手に、製品やサービスがお客さんに届くまでに、どうしてこの作業や仕事が必要か説明できるでしょうか。

それが、自明な部署であれば説明の必要度は低いと思いますが、間接部門ではどうしても見えなくてモチベーションが保てません。

ある会社の部長は、新人を育てるのが得意です。

倉庫に配属された新人Yさんに部長が声を掛けました。

新人は最初の配属が倉庫なので、少し不満のようです。

部長:「Yさんさ、今は倉庫の原料搬入と製品搬出係でつまらないかも知れないけどさ、商品の売れ筋とかさ季節や流行の変動を記録しながらさ、何が売れるのか勉強しといてよ。2年後にはさ、その経験を企画部門で役に立てて欲しいんだよね。」

いきなり、単純な搬入と搬出の作業に違う意味がある事を気付かされます。

また、2年後には企画部門で仕事の幅を増やせます。

Yさんは2年後には、本当に企画部門で商品知識が豊富で売れ筋商品も数字を持って説明できていました。

その当時から単純な搬出係ではなく、2年後を見据えた働き方ができていました。

その2年間はYさんは辞めることはないでしょう。

そんな声掛けをできる課長さんや部長さんになりたいものです。

原因②人間関係が合わない。

職場の人間関係が合わないというのは若手だけでなく、多くの人に共通するものです。

しかし、中堅やベテランになるとなんとか凌げる方法を身に付けてるものです。

しかし、若手だと逃げ場が無かったり、不要な神経の消耗戦をしてモチベーションが落ち込んだりします。

なので、若手はグループの中でもローテーションさせて、人間関係が良さそうなところを探してあげます。

そうして、不要な軋轢を生まない人間関係で仕事に専念してもらいましょう。

そういうちょっとした事で、若手の歯車が噛み合ってきます。

なお、若いが故に激情型な人を成長路線に乗せるには課長の手腕が問われます。

そんな人からは逃げたらダメで、課長自ら冷静にがっぷり四つで組みます。

若手を叩きのめすのではなく、圧倒的な力量差をみてもらいましょう。

また、そういう人は、良い片腕になってくれるでしょう。

試行錯誤で若手に気持ちよく働ける環境を見つけてあげることが必要になります。

原因③仕事が多すぎる。失敗を許容しない。

仕事が多すぎるのも、辞める原因になります。

ベテランは5時で帰るのに新人は8時まで帰れないとか、職場の仕事の配分が悪いなど配慮が足らないものが真因であったりします。

不要な保険をかけるような仕事ばかりさせられて、宴会の幹事、掃除、重い荷物の搬出なんか若手ということで引っ張りだされます。

仕事が終わって「ありがとうね。」の一言も無ければ、貴重な人材を失う事になるでしょう。

仕事なのですが、配慮が足らないと若手と見えない溝ができてしまいます。

その溝が深くなって信頼が崩れます。

なので、課長は、若手になんの役に立つのか分からない保険をかけるような仕事ばかりさせるのではなく、また、雑用ばかりを押し付けるのではなく、たまにはベテランにもさせるなど、そんなちっぽけな事にも配慮したグループ運営をしましょう。

また、失敗しても許容してあげます。

自分が若手に求めている水準に、多くの課長が自ら届いていません。

そんな人の言うことが納得して聞けるでしょうか。

例えば、若手に「遅刻するな」と言っておきながら、自分が会議時間を忘れているとかありますよね。

若手の報告書を2回チェックするのはいいのだけど、前に修正したところを再度もとに戻すなどありませんか。

ちょっとした失敗を延々と説教するのも、説教する人の器が小さいし、パワハラにもつながります。

課長はメンバーのそんな動向にも気をつけます。

行き過ぎのメンバーをこっそり注意するなど、グループの方針を再度説明しましょう。

こんな3つの原因を取り除いて、若手を成長させます。

若手の成長は、1点突破で行きます。

その業務で一番詳しいのは、その若手だというような仕事をしてもらいましょう。

そんな仕事はグループでの若手の位置付けや注目度が鮮明になります。

居場所があってみんなが頼るような仕事があれば、会社を辞める事はありません。

これもハズレなしです。