がんばるタイム。変則運用が効果的でした。
大手下着メーカーのトリンプではお昼の2時間に「私語なし」、「電話なし」で集中する「がんばるタイム」を導入して業務効率を上げています。
私も取り入れたことがありますが、みんな一律にするといろいろな弊害が出てきました。
会社全体で取り組むのだといいのですが、自分の課だけ導入すると、他から「何で電話とらねーんだ」みたいなクレームが急増しました。
「がんばるタイム」を説明して理解を求める方法もあったのですが、他から協調性を求められて潰されるよりか、変則運用で対応することにしました。
それは、2時間の「がんばるタイム」は自分の好きな時間に取っていいというものです。
電話のないデスクが2つあったので、そこを「がんばるデスク」にしました。
その人に話しかけてはいけないルールですので、「がんばるデスク」には小さい「がんばる旗」を立てて、他部門の人からも一目で分かるように見える化しました。
なので、最大でも2人しか、「がんばるタイム」を取れないことになります。
また、「がんばるタイム」の最中は会議中ということにして、外からの電話はその人には取り次がず、後で折り返し電話をさせていました。
こうすると6人の課では上手く回り始めました。
そうするといつしか「がんばるデスク」に予約表ができ、誰が、いつ「がんばるタイム」をするのか記入する運用になっていました。
「がんばるデスク」では集中出来るので、一気に仕事を処理できるのが、すがすがしくて充実した時間になります。
以上の経験から、運用のポイントは下記の2点になります。
・「がんばるタイム」の原則は維持して、柔軟な運用にする。
・「がんばるデスク」、「がんばる旗」などで見える化する。
「がんばるタイム」の回りの人の対応も重要になります。
緊急事項の発生では、「がんばるタイム」中の人にも伝えなければならないし、対応も必要になりますので、例外事項になります。
しかし、この例外事項が増えすぎると「がんばるタイム」の意味が薄れてしまいます。
これも運用する中で修正してきました。
これは事前に回りの人に一言言っておきます。
「A社から連絡があったら取り次いでください。」などです。
本人の了解があるのですぐに取り次げます。
それ以外は課長が一旦引き受ける運用にしました。
これで全体の仕事のスピードは落ちなくなりました。
・緊急事項の連絡など運用でカバーする。
こうすることでバランスがとれた「がんばるタイム」が実現できました。
なんでもそうですが、原理に固執しすぎると続かないので、柔軟な対応が必要になります。
現在、私はここから離れたのですが、まだこの課では「がんばるタイム」は続いているそうです。
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