会社とは、そういうものです。ですので、しなやかに生きましょう。
今日は、コンサルタントとして、見聞きしたいろんな会社の理不尽?なところを紹介して、会社とはそういうものという事で割り切って、しなやかに生きましょうとお伝えします。
①高齢社会
ある会社は、60歳を超えた人を嘱託社員として雇っています。しかし、その人達の処遇に問題があります。出来る仕事がないそうです。
昔、部長だった人とか、子会社の社長だった人が嘱託になって、部下や同僚になった時、出来る仕事がありません。
現役の課長がマネジメントしづらく、ふさわしい仕事を嘱託社員に十分に回せません。なので、嘱託社員はヒマで、タバコを頻繁に吸いにいったり、あくびをしたり、コックリ寝たりしていて、回りの人の士気を下げています。
ある間接部門では、80%ぐらい嘱託社員や役職定年の人で、昼2時の職場風景は目も当てられないと、そこの課長は嘆いていました。必要とされていない脱力感が蔓延しているそうです。
そこにいる中堅社員は忙しいというのに、目の前で寝られたらたまったものではありませんよね。
しかし、経験値が高いので、困った時には相談してみましょう。解決が早くなります。
会社は嘱託社員のそのノウハウにお金を払っています。なので、中堅社員のあなたはイライラしても、自分が損なだけです。また、自分の20〜30年後の姿がそこにあります。
②女性重用
ある会社の男性部長が言うには、この会社では女性の幹部の比率をあげるべく、女性を重用しているというものです。
その会社の女性社員の割合が30%で、管理職の女性は管理職全体の5%しかいません。この会社では、これを30%に引き上げようとしています。
外部からの登用は少なく、自社の女性を登用するために、実力のない人が部長や課長になっているそうです。
また、女性だけど、考え方はオジサンという女性もいるそうです。
実力不足の問題は、役職ポストが人を育てるともいいますので、一過性の歪みともいえるでしょう。
この会社では男性でも実力がない人が部長になっていますので、女性だけに目くじらを立てる必要はありませんでした。
この会社は、日本人で、男性で、中年のオジサンが多く、そのため考え方が同質で偏っており、グローバル展開をしようとしているのですが、どうしようもなく多様性が低く、多様性を高めるために外部からの人材登用が早急に必要な会社でした。
世間の半分が女性なのにその女性に配慮出来ない会社は、半分の人に配慮出来ずにマーケットのシェアを落としています。
③学歴主義
学歴で出世するその会社は、売り上げが低迷して、社内の人事が硬直していました。
その会社では、旧帝国大学出身の人が引き立てられるそうです。会社に入ってから頑張って経営学修士(MBA)を納めた私立大出身の人が嘆いていました。
この会社では、実力主義よりも学歴主義が偏重されているそうです。
これも良くある事です。学歴が高く実力があれば問題ありませんが、そうでない事が多いので問題となります。
この会社のある研究部門では、旧帝国大学出身の修士の人で、仕事をせずに会社で自分の研究を続けて学位論文を書いて博士を取得し、自らのキャリアパスを切り開いた人が、重用されていました。
おかしいですよね。
ですので、この研究部門からは製品となるタネはほとんど出てこないそうです。
製品が出ないので、この研究部門は離合集散して会社内をさまよいます。しかし、重用されるのはそういう人たちですので、研究所の中の人たちは我関せずといったところだそうです。
いずれの会社にしてみても、どの会社にもありがちな話で、自分が「蚊帳の外」にいるための嘆き節にも聞こえることもありました。
部長ポストが1つで優劣をつけがたい2人の課長がいても、どちらかが課長のままで、1人しか部長になれません。絶対的な実力差があることは少ないのです。
会社の制度を嘆いていても、始まりません。そのやり方で成功してきた部分もあり、急速には切り替えできないというのも本当の所ではないでしょうか。
ですので、会社の評価軸ではなく、自分の軸で「いまを生きて」しなやかに生きるのが、良いと思います。サラリーマンを経験して、コンサルタントとして端から見させてもらった意見になります。