課長のチーム運営の神髄:部下を誠実に大人扱いする。
同じ部のとなりあう課では、業務が似通っていますが、そこの課長のやり方が全く違うことがあります。指示命令型の課長もいれば、権限移譲型の課長もいます。
どちらもやり方としてはあるのですが、どちらのタイプの課長でもチーム運営で成功する人に共通することがあります。
それは、部下を誠実に大人扱いすることです。
逆にいえば、部下を馬鹿にして権威を保ちながら、チームを上手に運営することはできません。
課長という権威で偉くなったと勘違いする人は、チームを上手に運営できません。
課長は単なる役割です。人間が偉くなったわけではありません。また、相手が年下ということで尊重しないのも、大人の作法としてどうかと思います。
今日は2つのチーム運営型を通して考えたいと思います。
①指示命令型で成功する
指示命令型として、自らが考えて指示することで失敗が少なく効率的に業務を回すことができます。例えば、チーム員が若くて、業務経験が浅い場合、うまく機能します。
その場合、コーチングよりティーチングを重視して部下を指導すると良いでしょう。失敗が許されないルーティンワークなどが多いチームにも適していると思います。
課長自らが一番年上で業務に精通していれば、指示命令型がうまく機能します。
ポイントは失敗しそうなところを先回りして教えてあげます。
失敗してから注意するいわゆる「後出しじゃんけん」ではいけません。失敗しても人を責めるのではなく、その失敗を解説して再度失敗しないように指導します。
大切なのは、課長は誠実に対応することです。部下は失敗したくて、失敗したのではありません。
部下からすれば、業務経験が浅いために課長の説明が足りない部分や指示が不明瞭などであれば、そんなものとして理解してしまいます。
指示命令型の課長で上手くチーム運営ができない人は、部下を馬鹿にして扱っています。それは指導する言葉の端々に出ています。そうすると部下からの人心が集まりません。
つまり、どんな時も部下に誠実に接し、大人扱いするとチームが機能します。
たまに「そんなことをすると部下からなめられて、つけ上げるヤツがでてくる。」という課長もいますが、課員がつけあがっても、課員との実務の実力差があれば、簡単に退けることができます。
逆に、実務で実力差がないときは、役職の権限を利用するといけないのです。課長が実務で実力がなくても引け目を感じる必要はありません。
そんな時は素直に課員に任せます。
部下を誠実に扱い、出来上がった業務に課長ならではの視点から付加価値を付けるだけで良いのです。
ゆめゆめ課員と同レベルで争ってはいけません。
どんな付加価値を付けれるかに腐心します。それが課長のレベルになります。
①権限移譲型で成功する
権限移譲型のチーム運営は、部下が年上の人であったり、課長自身がその業務に精通していない場合に適しています。
業務を部下に任せるので、相手を信頼し誠実に接しないとグループは回りません。
権限移譲型ですが、外からの責任追及はすべて課長が引き受けなくてはいけません。
課内では、文書の「てにをは」を含めてすべてを権限と責任を移譲するのですが、責任を担当者に持たせてはいけません。
担当者に持たせるのは「責任感」です。
担当者のミスでお客さんからクレームが生じても、課長が先頭を切って謝ってくれた場合、担当者は責任を感じるでしょう。
また、部下を守る上司の元で部下は、安心して仕事にも打ち込めるでしょう。
そんなチームはうまく機能します。
まとめ
課長のチーム運営の神髄は、どんなチーム運営においても、部下を誠実に大人扱いすることが基本となります。