課長は人材をあきらめない。課長は人材を育成する。
仕事しかしていない課長はいませんか。課長は職務として人材育成もしなくてはなりません。
課長は、自らのチームの成果をさらに上げるためには、人材育成が必要です。人材育成と成果追求は両立できます。逆に言えば、人材育成なくして、更なる成果追求はできません。
一方、部長はダメな人材に見切りをつけて、組織が効率的に回るようにしなければなりません。課長と部長の職位によって人材の処遇の仕方が変わります。
今日は、課長の人材を諦めずに育成する方法を考えたいと思います。
①ダメな部下はいない。自分がダメだと思っているだけ。
「ピグマリオン効果」という言葉があり、Wikipediaから抜粋・引用すると『ピグマリオン効果(ピグマリオンこうか、英: pygmalion effect)とは、教育心理学における心理的行動の1つで、教師の期待によって学習者の成績が向上することである。別名、教師期待効果(きょうしきたいこうか)、ローゼンタール効果(ローゼンタールこうか)などとも呼ばれている。』とあります。
なので、課長の期待によって部下の成績が向上するのです。つまり、できる子と思い込んだ教師が、その子が悪い点をとると自分の教え方が悪いせいだとして、できるまで教えるのです。
ということは、ダメだとあきらめた部下には課長が教えていなくて、できると思った部下にはできるまで指導して、出来るように人材を育成しているのです。
これまで、そんなことはありませんでしたでしょうか。
②他人と比較する必要はない。
当たり前ですが、部下を他人と比較しては、その人の成長は分かりにくくなります。
なので、視点を変えてその人の成長に注目します。半年前に出来なかった事も、その人が半年後に出来ていれば、成長として認めます。
ポイントは、他人と比較して小さい成長でも、その人自身には意味のある成長として評価をします。
グループでも優秀な人が2割、普通の人が6割で、成長に時間がかかる人が2割います。他の8割と比較して、最後の2割の人を課長は諦めない事です。
③育成には、長い時間が必要である。
部下の育成には時間がかかるものです。部下の技能とやる気の歯車が噛みあった瞬間、一気に成長します。
しかし、通常はなかなかそう噛み合いません。なので、時間をかけて育てる事が必要になります。やる気が無いのか、技能がないのか、あるいは両方なのか、見極めて対応しましょう。
功を焦った熱血指導はパワハラになります。人材育成はじっくり取り組みます。いつか部下の中で歯車が噛み合います。
まとめ
部長は、その部に合っていなかったり、やる気の無い人を組織から出すことを職務としますが、課長は部下を育てる事を職務とします。
部下の好き嫌い、合う合わないの問題ではなく、課長は職務として人材を育成しないといけないのです。
つまり、仕事しかしていないと課長の半分の職務である人材育成を放棄しているのです。
組織が強い会社は必ず人材育成に熱心です。これもハズレなし。
課長は「ピグマリオン効果」を実践して、平均点以下の人を平均点以上に上げさせるのです。そうして課員全体の平均を上げて課を強くします。
課長は課員に寄り添うような気持ちで仕事をするのです。その親身さが、課員のやる気に火をつけます。
一度、試してみてください。課が強くなります。