部長はグレー案件を適切に解決する。
今日は、部長がグレーもしくはブラック案件を適切に処理する方法を考えたいと思います。
部下が起こしたグレー案件は比較的処理しやすいのですが、経営者からのグレーまたはブラックな指示は上手く処理しないと自らの地位の危険が迫ります。
①まず、事態を把握する。
②次に、記録する。
③社内処理を適切にする。
④弁護士に相談する。
⑤いざとなれば、闘う。
①まず、事態を把握する。
まず、起こった事象や指示された内容を把握します。
偏った認識や思い込みを排除して事実だけを把握する。
例えば、売り上げ金がなくなれば、最後のレジ係や出納係に、無くなった金額と確認した時間など事実だけを確認します。
この時犯人探しをしてはいけません。
慎重に事を進めます。初動が大切です。
この時ボタンをかけ違うと解決まで時間がかかったり、解決できません。
また、一つの情報源だと危険です。裏も取ります。
なお、役員からのグレーやブラックの指示は、あいまいであったり不明確であったりするので、忖度するのではなくその意図を確認します。
ポイントは、上司は部長に忖度してくれることを望んでいますが、そんなことをするとワナにはまります。
なので、明確に指示がなければ、放っといて構いません。
②次に、記録する。
この事実を記録します。
いつ、誰が、どこで、など後で記録を確認できるようにします。
これが効きます。
役員からのグレーやブラックの指示は口頭である事がほとんどなので、手帳にメモします。
ポイントは、この時の役員の服装も記録するのです。
また、いつ、どこで、何を指示されたかも記録します。
「役員はこの時、ネイビーのスーツに水色とグレーのストライプのネクタイだった。」
記録の信ぴょう性が上がります。
昔の不正の申し送り事項なんかも、報告を受けた日付を記録します。
これが、自らの身を守ることになります。
③社内処理を適切にする。
どんな事案であっても社内規定に沿って処理するのが、第一義になります。
これをしないと職責を全うしていないことになります。
不正の申し送りなどもメールで上司である役員に報告すると記録が残りますので、有効になります。
これで役員である上司への報告義務を果たした証拠になります。
あとは、補足で口頭で説明します。
このメールは、BCCで自らの私用アドレスにも入れていると安心です。
というのも、小さい会社であれば、メールサーバーやバックアップサーバーは意図的に初期化されます。
こちらも一枚上手でいきましょう。
④弁護士に相談する。
上司である役員や経営者から完全な法令違反であるブラックの指示があれば、自ら弁護士に相談します。
この時、記録を元に話を進めます。
お金はかかりますが、背に腹はかえられません。
弁護士さんから法的なアドバイスがあれば、それに従います。
厄介なのは、グレーな時です。
法令違反ではないが、もっと違う手を打てる可能性があれば、それを試してみます。
それは、後で適切に説明出来るものに限ります。
⑤いざとなれば、闘う。
不正を背負いこんで倒れるのは、最もいけません。
会社にとっても、あなたの名誉にとってもです。
記録や弁護士の用意をしているので、いざとなれば闘えます。
自らの職責を全うしているなら、躊躇することはありません。
闘わずとも、闘う姿勢で相手は軟化します。
部長:「すでに、弁護士さんと話している。」
なんて一言いえば、法令違反の指示をした役員や経営者はひるみます。
事態は、正常化しなくとも鎮静化されます。
まとめ
部長は会社の不正で板挟みになりやすい職位にあります。
それは、過去からの不正の申し送りなんかを、上司である経営者クラスからは法令違反となる隠蔽の指示がでるとか、両挟みで動けなかったりします。
会社員である前に善良な市民でもありますので、不正を知った瞬間から記録して弁護士さんと相談します。
というのも、不正の指示を部下にするなどして、不正の片棒を担ぐことは、会社の論理よりも、その前に社会の論理が適用されます。
なので、マスコミや世間様の批判がすごくなるのです。
くれぐれも順番をまちがわないようにしてください。
ブラックの指示に乗っちゃうと、部長はいいように利用されて、トカゲの尻尾切りにされてしまいます。